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繰り返しコマンド その1

一太郎プロンプトは、何度も同じような操作をしている作業を、簡単なプログラミング知識で自動化することを目的に開発された言語です。一太郎プロンプトの大きな特徴が、色々な処理を簡単な記述で実行できるように、専用の「繰り返しコマンド」を用意している点です。「繰り返しコマンド」を理解することが、一太郎プロンプトの本当の便利さを知ることにつがります。少し難しく感じるかもしれませんが、実際に試してみれば簡単ですよ。

繰り返しコマンドを試すときの注意点
繰り返しは、記述によっては無限ループとなり戻ってこなくなる場合があります。「Ctrl+Pause(Break) :プロンプトの実行の中断」は必ず覚えて下さい。また、アンドゥも効かなくなる場合がありますので、元のファイルは必ず保存して下さい。

l(loop):繰り返し
どのプログラミング言語にもある、いちばん基本的な繰り返しコマンドです。

・繰り返しの回数を指定する。
構文 l 回数 ステートメント

文字Aを50回挿入する
l 50{@"A";}


pl(paragraph loop):段落繰り返し
改行から改行まで(段落)を1つの単位として繰り返しを実行するコマンドです。
段落単位で処理を行う場合に便利なコマンドです。

・カーソル位置から文書末まで繰り返す
構文 lpl ステートメント;

段落の先頭に"★"文字を挿入する。
段落末まで繰り返す。注)段落の先頭で実行する。
pl {@"★";}


・カーソル位置から指定回数だけ繰り返す
構文 pl 回数 ステートメント;

段落の先頭に"★"文字を挿入する。
3回繰り返す。注)段落の先頭で実行する。
pl 3 {@"★";}


fl(fileloop):ファイル繰り返し
ファイルを順番に読み込むための繰り返しコマンドです。
ファイルを順番に読み込んで処理を行う場合に便利なコマンドです。

ポイント 現在開いている文書も対象か判断してます。
編集中の文書は閉じて、新規文書の状態で実行すると無駄な処理が省けます。

構文 fl( "入力ファイルパス", <"出力方法"> ) ステートメント;

"入力ファイルパス"
"c:\My Documents\Load\*.jt*" :一太郎文書(jtd,jtt,jtdc) 等
この様に、フォルダ+ファイル名で指定します。
フォルダだけだと、すべてのファイルが対象になります。
ファイル名には、ワイルドカード *(すべての文字列)、?(任意の1文字)を指定することで複数のファイルを対象にします。

<"出力方法">
省略すると、"入力ファイルパス"で指定したフォルダに上書きで保存されます。
"c:\My Documents\Save\"の様に、フォルダだけを指定すると、保存先を変更できます。この場合も、ファイルの形式は変更されません。
"c:\My Documents\Save\*.jtdc"と記載すると、jtdc(一太郎圧縮形式)のファイルに変換されます。

例1 すべてのファイルを、一太郎の圧縮形式で保存する
fl( "c:\My Documents\Load\", "c:\My Documents\Save\*.jtdc" );

例2 すべてのファイルの文字を置換する
fl("c:\My Documents\Load\", "c:\My Documents\Save\") {shl s/一太郎11/一太郎12/gs;}


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update : 2006.07.05